ポンコツ店長の奮闘記

店長の日々の出来事や葛藤の日記にしていきたい

最近の接客クレーム

ウィメンズとメンズのコンバインショップのテンチョです。




さて、テンチョは2023/8/1の正午くらいに久しぶりに接客クレームを受けてしまいました。
恥ずかしいことではありますが、当ブログではありのままを自白することを決めているのでそのようにします。




以下は脚色の無いありのままの会話や状況です。


60代ご夫婦が来店しました。
メンズエリアのハンガーにかかっている春夏のSALEジャケットに女性が興味を示しました。
テンチョが声掛けしようとしましたが、先に当店女性スタッフが声を掛けました。
一方男性客はメンズエリアを回遊している状況で、テンチョは男性客を見守りつつスタッフのフォロー体制を取りながら聞き耳を立てていました。



女性客「こういったジャケットのサイズはもうあまり揃っていないの?」と女性スタッフに尋ねました。


スタッフ「当店にはこちらのサイズ一点しかございませんが、社内に在庫があればお取り寄せを試みることが出来ます。」と回答。


女性客「主人はサイズ46だと思いますが在庫どうですか?」と回遊している男性客を示しながら言いました。


スタッフ「こちらのジャケット全体的に在庫が少なくなっておりますが、46サイズであればお取り寄せは出来ます。」と1~2分ほどお待たせした後に回答。


女性客「何日くらいでとどきますか?」


女性客とスタッフが在庫が見れるタブレットから離れたところで会話していて、且つテンチョの近くにタブレットがあったのでテンチョが答えました。
テンチョ「都内店に問い合わせて本日出荷してもらえたら明日には届く予定です。」


スタッフ「問い合わせてみましょうか?」と女性客に尋ねました。


テンチョはスタッフが女性客へ問いかけの回答を聞くより早く2~3歩ほど歩いて子機を掴みました。



その瞬間、女性客とスタッフとテンチョから更に5メートルほど離れて無言で回遊していた男性客が大きい声を出しました。









男性客「あんたたちサイズは(が?だったかも)大事ではないのか!」
   「取り寄せるのを面倒くさそうな態度しやがって!」

テンチョとスタッフは1秒ほど完全に固まりました。
テンチョとスタッフだけかと思いきや、お連れの女性客もテンチョから見るとスタッフと同じ表情で固まっています。
恐らくテンチョも同じ表情をしていたのでしょう。
つまり3人同じ表情。








男性客「アンタらサイズが一番大事だろ!」
  「もういい行こう!」とお連れの女性客へ退店のジェスチャーをしました。
   「会社(恐らく本社のこと)へは報告しておくからな!」という捨て台詞も頂戴しました。


女性客はまだ同じ表情のまま引きずられるように退店していきました。
退店する瞬間テンチョと目が点のままの女性客と目が合った気がします。
「気分を害して申し訳ないです。」エントランスでテンチョは何とか絞り出しました。





※この一連のやり取りをご覧になって下さった珍しい方々はどう感じるのでしょうか。
ここから下の内容はお店側で解釈した内容ですので、そこに引っ張られることなく感じた印象を大事にして頂きたいと思います。
とはいえ我々の声のトーンや態度までは上記では判断できないですが。








一般的にお客様がご立腹になる理由は3通りあると思っています。


  1. 販売側として『全くそういうつもりはなかった』というお客様との認識や捉え方の乖離。
  2. お客様が『無視された』『約束が果たされていない』などという我々販売側の怠慢。
  3. お客様側の身勝手な都合などの言いがかり。



お客様が怒った直後のお店側の感情は大抵「わけわからんこと言われた」というお客様を悪者にする心理に陥りがちです。
過去テンチョもそうい心理状態になったこともありました。


しかし大抵はどこかの態度に原因があり、こちらが素晴らしい接客とどこまで思っていても、お客様がNOと言ったらそれはそうではないのです。


ですからテンチョはお客様に腹を立てるより前に、冷静にしっかり分析して何が悪かったかを考える癖が付いています。




ですが、1,2,3のどれにも該当した感覚が無いのです。
素晴らしい接客ということではなかったですが(そこまで踏み込めていない)、スタッフに改めさせる態度は無かったですし、素早く情報が引き出せるように私もフォローできていたと思います。自己分析ではありますが。



男性客がやや冷静さを欠いていたことから、吠えたセリフが我々に伝わらなかったという可能性はありますが、頂戴した短い言葉から『取り寄せるという行為をのらりくらりと回避している』ように見えたというのが一番のポイントだと思います。




2人でお互いの記憶を巡って、やり取りを丁寧に考えてみましたが、どの態度や表情を面倒くさそうと思われてしまったのかが全く思い当たりません。




そこで一連の接客の中でいつもとは違った手続きや疑問点を二人で挙げてみました。


  1. ことが起こる前は女性客としかやり取りしていない。
  2. セオリー通りにデザインやサイズを絞っていたが、当の本人は全く会話に入らないのは何故か。
  3. 取り寄せるとかサイズとかの前に、着る本人がその商品をいいと思っているのかわからないのと、サイズも合っているのかが分からなかった。
  4. 「サイズが大事」という発言の意図がいささか不明。俺のサイズを確認しろという意味なのか、サイズをもっと揃えておけという意味なのか、取り寄せるサイズの店着日が曖昧だという意味なのか。
  5. 「面倒くさそう」ということだったが、男性客は殆ど我々の表情を見ていなかった状況でしたので、声のトーンで判断されたのか、対応が煮え切らないことで判断されたのか分からない。
  6. 女性客が我々と全く同じ表情だったこと。



列挙してみた私のスマホのメモです👇

これらの疑問から考えられるご立腹の有力候補は、5.の対応が煮え切らなかったですが、3.の本人に何も確認していない状態ということからそのような態度になってしまった可能性があり、そう判断されたのかもしれない、ということに2人で落とし込みました。






これを解決するにはどうすれば良かったか。
男性客にサイズや好みを確認する必要があった。




どのタイミグで?という謎にまたもやぶち当たってしまいました。



解決策は保留にして、一旦煮え切らない態度だったということを2人の共通認識としました。


そして平日を3日ほど挟んで記事を綴っている本日月曜日の夕方ですが、本社から当店にクレームを受けたという連絡はありません。



スタッフは「後で冷静になったのではないか?」と分析したが、テンチョとしてはやや楽観的過ぎかと。
しかし退店時の女性客の表情がテンチョには忘れられません。
ご夫婦で後から状況整理をしたのかもしれない、というこじ付けをしてみるとスタッフの見解を否定できませんでした。



男性客が女性客と我々の会話を聞きかじって、間違った解釈で判断して怒ったのだとしたら
それこそ損な役回りです。



残念なことに怒られるという非常に嫌な思いをしたのに、学びが全くなかったと感じました。
接客業は良い時も悪い時も本当にやりがいのある仕事だと思っているのですが、指摘を受けたにも関わらず成長させてもらえない時はモヤモヤします。


どんな職業でもそうですかね。





以上です。