ポンコツ店長の奮闘記

店長の日々の出来事や葛藤の日記にしていきたい

過去の恥ずかしい行動

どーもテンチョです。


昨日の我が店舗ではこれといった特記事項がありませんでした。
ですので昔あった話を綴ってみよう思います。



テンチョが若かりし頃、そうですねぇ新卒で入社してから初めて配属された店舗での出来事です。
その会社はとっくに辞めているのですが、とても大きな会社でした。
配属店舗は百貨店の中に入っているスタイルで、全国の中でもさほど規模が大きくなかったですが、その店舗でざっと25人は所属していました。



業態としては百貨店の中にメーカーやセレクトショップなどのインショップが店を構えるスタイルなので、お客様は商品を買った際、買ったお店にお金を払っている感覚だと思いますが、一部例外をのぞいて基本的には百貨店にお金を払っています。
それぞれの契約の下に百貨店からインショップにお金が支払われるのです。


ですから図式としては、お店にとって百貨店がお客様であり、消費者は百貨店のお客様になるのです。
消費者>百貨店>インショップ


これはあくまでも構図であり、実際現場では百貨店社員が威張ることは少ないですし、割と仲良くやることが多いのが現実です。
インショップの人々は百貨店側の社員やシステムの全般を『館(やかた)』と呼んだりします。
あくまで業界用語だと思われます。



ご存知の方も多いとは思いますが、百貨店には外商という外回りの営業システムがあります。
昔からあるお得意様とお店側のツケのような支払い方(結局はクレジットカードでの支払いなのですが)が一般的で、カードや現金を持ち歩いていなくても買い物が出来るような、超お得意様へのサービスです。



通称『廻し』『お廻し』などと呼ばれ、特別難しい内容ではありません。
例)お得意様が店舗に訪れる→廻してほしいと要望→後日外商係員がご自宅に商品をお届けにいく→自宅で支払い。
ザックリとこんな流れで会計とお渡しが行われます。
カードも現金も使ってないのですから、『お廻し』を利用するのであれば、当然その場で気に入った商品を持ち帰ることが出来ません(例外あり)。



新卒の入社したてのテンチョがある日お客様を対応していて、お客様に「このバッグ廻して。」と言われ、笑顔でケースの上でクルクルとそのバッグ回し始めました。

そのお客様は膝から崩れるほど笑い転げ、隣で接客中だった先輩が一部始終を見ていて、すぐに対応中のお客様に一言告げてから、フォローに入ってくれました。

決して裕福とは言えない家庭で育ったテンチョは『外商』など知るはずもなく、「バッグを廻せ」と言われれば、当然その場で回してしまうのです。
全てが分かったとき赤面と発汗で鏡を見たら、暴君ハバネロのようになっていました。



お客様は自分の伝え方が悪かったと言って下さり、それ以来お得意さまとして、その店舗に所属している間はテンチョが担当させて頂きました。



業界では冗談で『廻す』と『回す』を勘違いしたようなエピソードを話したりはしますが、実際に回した人は少ないと思います。


『廻す』と『回す』。


他の百貨店ではまた全然違うシステムなどが存在し、本当に従業員は異動する度に知識を持つのに一苦労です。


つまりテンチョは悪くない!と思いたい。




以上です。